睡眠時無呼吸症候群とは

大きないびきを家族や友達に指摘される、夜中に何度も目が覚める、起床時に頭痛がひどい、昼間の眠気によって集中力が低下する、などで困っていませんか?
睡眠時無呼吸症候群(SAS:Sleep Apnea Syndrome)とは、寝ているときに何度も呼吸が止まったり浅くなることが原因で、熟睡することができなくなる病気です。
病状が中等症以上の場合、8年間放置すると心筋梗塞、脳梗塞を引き起こし死亡率が3割を超えたとする報告もあり、軽視すると怖い病気です。
睡眠時無呼吸症候群の診断
睡眠時無呼吸症候群の診断は、まず問診で自覚症状や日頃の睡眠状況をお聞きすることから始まります。睡眠中や日中の気になる症状がありましたら、ご相談ください。
下記の3つの症状のうちいずれかがあれば、睡眠時無呼吸症候群が疑われます。
- いびきがうるさい
- 日中の眠気がある
- 朝起きると体が重い
症状としてはほかに、次のようなものがあります。
- 朝起きて頭痛がひどい
- 熟睡感がない
- 体がだるい
- 集中力が維持できない
- 会議中、運転中に眠くてうとうとしてしまう
- 夜中に何回もトイレに起きてしまう
睡眠時無呼吸症候群の簡易検査

症状に心当たりのある患者さんには、睡眠時無呼吸症候群の「簡易検査」をお勧めしております。
睡眠時無呼吸症候群の診断、および症状の程度を測定するための専用機器を使って、ご自宅で検査を行っていただき、当院でデータを解析いたします。
口と鼻に呼吸センサーを、指に酸素濃度を調べるセンサーを取り付けて一晩ご就寝いただき、呼吸やいびきの状態を調べます。
<取扱い業者>
・フクダ電子:検査についてはこちら>
・TEIJIN:検査についてはこちら>
睡眠時無呼吸症候群の治療法
簡易検査では判別が難しい場合、専門医療機関で1泊して実施する必要があります。
いびきや酸素濃度のほかに脳波、眼球運動、心電図等なども調べる検査です。精密検査が必要な場合、提携医療機関をご紹介しております。
CPAP療法
CPAP療法(Continuous Positive Airway Pressure=経鼻的持続陽圧呼吸療法、通称シーパップ)とは、睡眠時にマスクを装着し圧力を加えた空気を送り込むことによって、気道の閉塞を取り除いて無呼吸を防ぐ治療です。
中等症から重症の患者様にとても効果的で、ほとんどの患者様で、この治療を行ったその日からいびきをかかなくなり、朝もすっきりと目覚め、昼間の眠気も軽くなります。
現在最も治療効果が高く、欧米や日本で広く普及しています。
マウスピース
就寝中の顎の位置を少し変えるだけで改善が見込めるような軽症レベルの患者様が適応になります。
マウスピースで下顎を前方に固定させ、下顎を上顎よりも前に出るように固定させ、空気の通り道を開きます。
生活習慣の改善
肥満の方は、減量のために食事を腹八分目におさえ、適度な運動も心掛けます。
お酒は筋肉を弛緩させ、気道の閉塞をさらに悪化させる可能性があるため、お酒もほどほどにしましょう。
外科手術
気道の塞がってしまう部位(アデノイドや扁桃肥大など)を、外科的に正常な状態に戻す治療が行われることもあります。